神奈川公立中高一貫校合格者数No.1への軌跡

2年連続合格者数No.1となった神奈川公立中高一貫校。今回は実績責任者である佐野先生にお話を伺いました。No.1を獲得するまでの裏側や、そのストーリーを紹介します。

 

神奈川公立中高一貫校責任者佐野先生

本年度より中学受験科湘南地域責任者
支部長を務めた後に本部へ異動。公立中高一貫校部門の立ち上げと実績戦略に参加。
その後、南高附属中の実績責任者となり、「南PJ」を発足。
2019年度(2020年入試)にて初の全塾中南高附属中実績NO.1へ。その後、難関国私立受験の男子部門の責任者を担当。
再度、南高附属中の実績責任者を担当。神奈川公立中高一貫全体の実績責任者を兼務。
2024入試および2025入試で南高附属中実績NO.1および神奈川公立中高実績NO.1を獲得。
J1グランプリも殿堂入りを達成など、教務力も抜群の講師です。

 

全力で合格へ導く

ー神奈川公立中高一貫校合格者数No.1となった感想を教えてください。

大変光栄です。同時に、身の引き締まる思いでもあります。
立てた目標そのものはとてもシンプルで、「各教室に通ってくれた子どもたちを全力で合格させよう」というものでした。そのための行動は色々と行いましたが、神奈川公立中高一貫全体のNO.1はその結果に過ぎないと考えています。各教室が目の前の子どもたちの頑張りを合格につなげようと全力を尽くしたこと、子どもたち自身の努力、各ご家庭のご協力と信頼の賜物です。
同時に、これは倍率の大変高い入試ですので、決して簡単な入試ではありません。中学受験の学習や経験そのものに多くの意義はありますが、塾として、さらなる指導の進化へ向け、研究と実践を怠らないよう努めていきます。

 

様々な違いが存在する

ー公立中高一貫校の特徴・良いところとは。

学校の中身の特色は本当にそれぞれです。ですから、まずは他の受験の仕方と比べてみてお話しします。
高校受験との比較でいえば、①中学校の生活の自由度が高い②比較的大学の進学実績が高い、ことが挙げられます。
中学受験の中での比較でいえば、③私立よりも中学高校でかかる費用が安い④国私立受験よりも合格に必要な知識量の負担が軽い、といえます。
そして、これは中学受験そのものの魅力でもありますが、⑤知識と学習の仕方が身につく⑥目標に向けて計画を立てる力が身につく⑦友人や学校の雰囲気など、中学時代に過ごす環境を選べる、といったことも挙げられます。

 

受験指導・臨海の強み

ー神奈川公立中高一貫校合格者数No.1となった受験指導の強みを教えてください。

まず、中学受験の専門スタッフが指導しているという点です。中学受験の難しさの一つは、何よりも主体が「小学生という子ども」であるということです。受験の必要性や重要性を実感できていない子も多くいます。そうした状態であっても、まずは受験まで学習を続けなければ、そもそも受験はできません。心身ともに変化と成長の著しい時期の中、その機微を理解して指導にあたれるスタッフが揃ってくれていることが最大の強みです。各校では国私立受験指導も行っていますので、幅広い受験パターンの提案や対策も行うことができます。

 

ー臨海の学習指導(テキスト、カリキュラム、対策講座等)の強みを教えてください。

中学受験の専門スタッフが、公立中高対策専門として指導するクラスを各校に設置しています。平日では基礎的な学力を、小6の夏休み明けには土日を使って適性検査への対策力をつけていきます。能力的なところだと、とくに重要になるのが読解力です。神奈川県には公立中高一貫校が5校あります。各校の出題にはそれぞれ特徴がありますが、どこも文章を読む力を必須として求められます。これは国語的な問題に限らず、算数的なもの、理科的なものについても同様です。とにかく文章として与えられる情報がとても多く、素早く正確に意図を理解することが重要になります。小5以前から作文などを通し、丁寧に実力を養っています。

 

間違え方の把握

ー受験指導・日ごろの授業において、スタッフに意識してもらっていることは。

一人ひとりの間違え方を把握して指導にあたることです。適性検査の問題は、多くが複雑に出来ています。パッと見てパッと解答できるものは少ないです。だから解答までに要する工程が多く、そのためにどこで躓いたのかは生徒それぞれで異なります。多くの問題では、まず大量の文章や図表、データが与えられます。生徒は、どうしたら解けるかの前に、それが何を意味するのか理解するところから始めなければいけません。この情報処理の過程だけでも、生徒それぞれひっかかるところが異なります。そういった一つひとつの躓きを把握し、生徒それぞれの解き方へつなげられるよう、スタッフには努力をしてもらっています。

 

継続は力なり

ー神奈川公立中高一貫校を目指すうえで、必要な力とは。

学力はもちろんですが、一番大事なのは「学習を続ける力」です。小学生から見れば、受験というのは大変曖昧で、あまり現実感がわかないものです。そこに向かって、とにかく学習し続けられるということが、最も必要な力になります。勉強そのものを楽しめるようになるのが一番よいのですが、塾に通うのが楽しいとか、そういう動機でも十分です。学力面でいえば、読解力と計算力は必須です。考えるのに必要なデータは与えられますので、それを素早く理解し、操作する方法を覚え、身につけておくことが本当に大切です。

 

地域に必要とされる塾へ

ー地域のみなさんへメッセージをお願いします。

多くの子どもたちの努力とご家庭の支援により、大変大きな結果を収めることができました。本当にありがとうございます。今後も国私立中学受験と公立中高一貫受験を両立させられるよう、中学受験専門スタッフによる丁寧な指導を心がけて参ります。また、臨海セミナーには高校受験部門、大学受験部門、個別指導部門も設置しており、相互に連携しています。地域から長くご愛顧いただき、子どもたちに「通い続けたい!」と思ってもらえるような、各地域に溶け込み必要とされる塾であるよう努力してまいります。